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現実社会の中の仮想空間 それが行政関連の法律や制度

05/12
先日、調べたいことがあって、だいぶ前に購入した行政訴訟の本を開いてみました。
行政活動によって国民に生じた財産上の損害を補填する制度や、違法・不当な行政作用の是正に関する行政上の救済制度など、実に様々な行政救済制度が体系的に整備されているようです。
前者には国家賠償法に基づく補償制度や損失補償があり、後者には行政不服審査法や行政事件訴訟法に基づく行政争訟制度があります。


ところが、これらの制度、ほとんど使い物にならないようです。
裁判所と被告代理人である法務局のダブル不正の下に行われた国家賠償訴訟、それらの不正を刑事告訴しても、不正に不起訴にする検察、実際に審査が行われたかどうかは極めて疑わしい検察審査会・・・・、私がかかわったのは、それらの一部に過ぎませんが、どれもこれも、ほとんど機能していません。
まやかしの制度に翻弄される国民!


専門家が時間と労力を費やして作り上げた行政に関する法体系、改正を繰り返しながら現在に至っている行政救済制度、見掛けが立派であればあるほど虚しさがきわだちます。

ゲームの中のことやコンピューターの中だけのことを“バーチャルの世界”とか“仮想空間”などと称し、現実には存在しない世界であったりするのですが、現実社会の中にある仮想空間、それが行政救済に関係する法律の世界ではないかと思うのです。

きれいな街並み(法体系)に立派な建物(法律や制度)がたくさん建ち並んでいる。その中のひとつのお店を利用しようと思って一歩中に足を踏み入れたが、電気もガスも水道も通っておらず使い物にならない。
別のデパートと思える建物には(裁判所のたとえ)、珍しく有料のエスカレーターが動いていたので入ってみたところ、一階には気に入ったものがなく(一審)、二階(控訴)、三階(上告)と上がって行った。用事が済んだので出ようとしたところ、降りる手段がない。実際のお店でも、エスカレーターで上げておいて、降りるときは「階段をどうぞ」なんてお店もありますが、階段すらない。その建物から出ようとすると、何かしら被害を被る。
道端に自動販売機があったので、飲み物を買おうとしてお金を入れた。何も出てこなかったり、空のペットボトルが出てきたぐらいならまだしも、病原菌が入ったペットボトルが出てきたり、汚物の入ったボトルが出てきたりする。当然のことながら、それを開けた人は、大きな損害を被る。(行政による本来の損害に加え、裁判所による訴訟詐欺の被害にあい、二重の損失を被ることと重なる。)


 遠くからこの街並み(法体系)を眺めているだけの人(行政救済制度を利用したことがない人)は、見かけ上は素晴らしい街並み(法体系)に、まさか大きな問題が潜んでいるとは思わない(法治国家・民主国家であることに何の疑いを持たない)。
しかし、この街並みに一歩足を踏み入れたことのある人は、どれもこれも見せ掛けの街並みであることに気がつく(法律は矛盾しており、制度は使い物にならないことに気がつく)。
これが行政救済制度に関連する法律の世界なのです。


ところで、英語のバーチャル(virtual)は、「事実上の、実質上の」という意味で、「仮想の」という意味はありません。
IT用語にバーチャルリアリティー(virtual reality)「仮想現実」という言葉があるようですが、これは、「コンピュータグラフィックスや音響効果を組み合わせて、人工的に現実感を作り出す技術や、それによって作り出された実感を伴う空間や環境のこと」をいうそうです。


本物そっくりに作られているられれているという意味では、行政救済制度に関連する法律の世界は、現実社会に存在する「仮想現実」の世界なのです。

そもそも、なぜ、行政救済度が形骸化しているのでしょうか。
それは、憲法が、軽視されているからにほかなりません。
とにかく、憲法違反の常習犯である最高裁が、違憲かどうかの判断をしているわけですから、開いた口がふさがりません。


憲法とは、国家権力の横暴や暴走から国民を守ることを目的としていて、国家権力への命令なのです。
日ごろ偉そうなことを言っている著名人の中にも、憲法の意義をはき違えている人がいるようです。
憲法があっても、ないに等しい日本、憲法違反がまかり通っている日本において、憲法改正なんて議論すること自体が無意味なのです。
そういう意味では、憲法もまた、現実社会の中の仮想空間に存在しているのです。


 なお、日本国憲法のことは、小室直樹氏の「痛快!憲法学」 「日本国憲法の問題点」 「日本人のための憲法原論」・・・に詳しく書かれていますので、憲法改正が議論されている今こそ、是非、読んでいただき、正しい認識を持っていただきたいと思います。

          

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ろーずまりーさんへ!!
記事をざっと見ますと憲法発議自体が
憲法違反のようですねー。
しかも違憲判決や無効判決も出ている国会議員の発議は無効となるのではと思います。国民が国会を監視し国民の権利を守る為の憲法を国会が
政権の都合により改悪する事は許されない事に思いますねー。
Re: 荒野鷹虎さん
コメント、ありがとうございます。
違憲状態で選出された国会議員が憲法改正を議論すること自体、意味がないことだと思いますし、どうも安倍さんが言っている憲法改正の先にあるのは、9条を変えて国防軍を創設することにあるようです。
これは、憲法の要ともいえる13条の「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」と相反するものです。
憲法改正を声高に言っている人たちは、憲法のことがわかっていないようです。

憲法の法律化
おっしゃる通り、憲法とは国民から国家(権力)への命令であり、行政、立法、司法に対する命令が書いてあります。
それは、現行憲法99条を読めば直ちに理解できます。

第99条
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

このように、憲法を尊重し擁護する義務を国民ではなく、権力に携わる者に課しているのです。

だから、現行憲法の民に対する義務が書かれているとされる条文も、次のように解釈するのです。

(例)
第30条
国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。

≒法律に定めずに納税の義務を課すな。
法律に定められているのにもかかわらず、義務を果たさない国民を放っておくな。

国民の義務は、法律で課せばいいこと(ただし憲法に違反しない範囲で!)であって、憲法で国民の義務を課そうだなんてお門違いもいいところ。
ところが…、

(不)自由(非)民主党、改憲案

http://satlaws.web.fc2.com/

第102条(憲法尊重擁護義務)
1 全て国民は、この憲法を尊重しなければならない。
2 国会議員、国務大臣、裁判官その他の公務員は、この憲法を擁護する義務を負う。

そもそも憲法とはなにか、立憲主義とはなにか、という基本さえも理解していないからこそ、こんな馬鹿丸出しの改憲案とやらを公表できるのでしょう。
憲法の法律化というわけのわからないことには断固反対です。

失礼いたしました。
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Re: しま様
コメント、ありがとうございます。
流石、私が師と仰ぐしま様、ズバッと言ってくださいました。
たくさんの方に、このコメント読んでいただきたいです。

承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
看板に偽りあり!
>ローズマリーさま

いえ、私はごく平凡なことを言っているだけで、法学の基本さえ理解し、素直に解釈すれば、どうしてもこうなるのです。

私が自民党を(不)自由(非)民主党と表現したのは、『自由』という言葉の意味さえも理解していないくせに、自由民主党とやらを名乗る不届きに気付いたからです。

自由主義と民主主義の違いということで、『歴史の終わり』でF・フクヤマ氏も指摘しているとおり、自由≒権力からの自由≒権力から身を守ること、という意味であり、自由≒放埓≒なんでもしていいこと、という意味ではもちろんありません。あたりまえです。

ところが、そんなことさえも理解できていないから、『自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し』などと書かなくていいことをわざわざ書き込もうとするのです。

(改憲案)
第12条(国民の責務)
 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力により、保持されなければならない。国民は、これを濫用してはならず、自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない。

この改憲案とやら、突っ込みどころてんこ盛り!(爆笑)なのですが、もう前文から逝かれて!しまっています。

(改憲案)
前文
(略)
 日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。
 我々は、自由と規律を重んじ、美しい国土と自然環境を守りつつ、教育や科学技術を振興し、活力ある経済活動を通じて国を成長させる。
 日本国民は、良き伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するため、ここに、この憲法を制定する。

基本的人権を尊重してもらわなくちゃいけないのは、もちろん国家(権力)の側であって国民の側ではありません。
しかも、聖徳太子の古代の憲法じゃあるまいに、『和を尊べ、家族仲良くせよ』だなんて、そんなことは〝近代〟憲法に書き込むことじゃありません、余計なお世話!です。
なんと近代憲法のなんたるかも知らないという幼稚な代物!というしかないではないですか。

現在の政権政党とはこういう幼稚園児のレベルだという笑えない現状を、きちんと認識するべきでしょう。
このザマですから、この国がまともに機能しないわけですョ。。。
Re: しま様
しま様、ありがとうございます。

(不)自由(非)民主党、現状にピッタリの命名ですね。

この(不)自由(非)民主党がやろうとしているのが、前回のコメントにもありました憲法の法律化なのですね。
わかりやすいご説明で、理解が深まりました。

自由≒権力からの自由≒権力から身を守ること、このことを念頭に置くと、改憲案は、笑いものにされるような代物ですね!!
改憲案前文も、時代錯誤の古臭いイメージがします。

>現在の政権政党とはこういう幼稚園児のレベルだという笑えない現状を、きちんと認識するべきでしょう。
このザマですから、この国がまともに機能しないわけですョ。。。

まったく同感です。
しま様のコメントを拝見すると、いつも気持ちがスカッとします。

橋下市長が、従軍慰安婦のことで軽はずみな発言をしましたが、慰安婦の肯定は戦争の肯定であり、これも憲法に対する認識が欠落していることによるものだということを、植草氏がブログで指摘されています。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-985e.html

ここで名前を挙げられている橋本徹氏、石原慎太郎氏、安倍晋三氏は、憲法の精神をわかっていない著名人の代表格でしょうね。
そして、次あたりにくるのが某女史でしょう。
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プロフィール

ろーずまりー

Author:ろーずまりー
趣味にスポーツにと、平凡な主婦の生活を送っていましたが、夫の長時間労働を労働基準監督署に相談したことをきっかけに、その生活は一転。行政の理不尽な対応に、自ら国家賠償訴訟をすることに。
理系の出身ですが、知的好奇心に駆られた私は、法律関係の勉強に、けっこうはまってしまいました。
中立性に欠ける国家賠償訴訟の実情を、より多くのみなさんに知っていただきたいと思い、ブログを開設いたしました。

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