憲法

不毛な憲法第9条論争!!  その理由は・・・・

3日は憲法記念日だったということもあり、今回は憲法についてお伝えしたいと思います。

憲法第9条の解釈を変更して、集団的自衛権の行使を容認する意向を安倍首相が示していますが、憲法とは、そもそも強大な国家権力の横暴・暴走から国民を守るために生まれたもので、国家権力を拘束するための命令なのです。
それを国民の賛否も問わずに解釈を変更してしまおうというのですから、安倍首相は憲法について正しく理解されていないのではないかと疑いたくなります。
政権による解釈の変更は言語道断だとしても、平和憲法の象徴でもある憲法第9条を変更すべきかどうか、その答えに道筋をつけてくれるかのように、憲法第9条に関して実に的確にわかりやすく論じている本があります。
それが小室直樹氏の「日本国憲法の問題点」です。


第9条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

この本の中から、第9条に関することについて、要約してお伝えします。

憲法第9条について論じる際に、ポイントとなることは、“憲法で最も重要な条文はどれか?”ってことです。
たいていの人は第9条と思うかもしれませんが、実はそうではなく、最も重要な条文は、民主主義のエッセンスが詰まった憲法第13条であるというのです。


憲法第13条
すべての国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。


そのことに留意しながら、第9条について論じられています。
まずは、次の抜粋をご覧ください。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
憲法といえば、第九条。第九条こそが日本の誇り。
そのように語られてきて、すでに半世紀以上が経つ。
戦後の憲法論議といえば、ことごとく、これ第九条を巡る問題であったと断じてもけっして過言ではあるまい。
だが、その「第九条論争」は、はたして有意義なものであったか。日本人の憲法意識はそれによって深まったであろうか。
(中略)
平和絶対主義と現実主義の果てしもない平行線、さらには些末な条文解釈論争・・・・一般の国民には何が何やらちっともわからない。
(中略)
なぜ、これほどまでに「第九条論争」は不毛になったのか。
その理由は結局のところ、あくまでも条文解釈によって答えを出そうとしているからに他ならない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

以下は要約になります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
日本国憲法、憲法第9条はアメリカ占領軍(SCAP)によって原案が作られ、これを押し付けた意味は、日本による対米報復戦を封じるためのものであった。
しかし、憲法が制定された時代と今日ではあまりに事情が違いすぎる。
現在、日本にとって最も可能性のある「戦争」は、海外からのテロ攻撃、ゲリラ攻撃であり、「日本の戦争」は対米報復戦から、他国が攻めてきたときの自衛戦争に意味が変化した。
憲法9条を巡る「事情」は完全に変更されたが、13条の精神だけはデモクラシーである限り不滅である。
9条の精神を徹底的に尊重すると言った場合、果たして13条をどうするか。
不戦の誓いを貫くために、国民がテロやゲリラ攻撃を受けてもそれを甘受すべきだなどいう人がいれば、お目にかかりたい。
そこで、自衛隊を「憲法第13条の軍隊」、即ち「国民の基本的人権を守るための軍隊」とすればどうか。自衛隊に対する見方も変わり尊敬されたのではないか。
憲法をあまりに知らなすぎるために、戦後の「憲法第9条論争」が不毛な議論に終始した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

この本は今から10年以上前に書かれた本なのですが、その頃から全く変わっていない今の状況をも正確に表現しているのです。

 それにしましても、いくら憲法について議論され、崇高で立派な憲法が制定されたとしても、国家権力がそれを守らなければ、まったく意味がありません。
国家賠償詐欺・上告詐欺のことは、これまで度々お伝えしていますが、憲法の番人・法の番人といわれる最高裁、高裁自らが憲法違反をして国民の権利を踏みにじっているのですから、日本の民主主義は惨憺たるありさまなのです。


上記の「日本国憲法の問題点」のほかに、もう一冊、憲法を理解するためにはお勧めの本をご紹介します。
それが、「痛快!憲法学」です。

 どちらも、特に安倍首相には、是非、読んでいただきたい本です。

        

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moonrainbow

安倍さんの憲法改正は個人的なお祖父さんの夢を実現したく前回の衆議院選挙では争点にもなっていないのに突然言い出しています。今は難しいと思って閣議決定により解釈改憲をしようと「NSC法案」「集団的自衛権」「特定秘密保護法案」「武器輸出三原則」をまとめて戦争の出来る国家へまっしぐらです。しかし、日本のメディアは何も言わない。僕の好きな「報道ステーション」でさえ、先日、「憲法9条にノーベル平和賞を」の報道を少しだけしていたくらいです(他ではしていないので未だましかも?)。世界情勢は変わってきてるから憲法改正は仕方ないと言うバカなコメンテーターがいますが「平和憲法」を世界に広めるのが日本の積極的平和主義でしょう。

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ろーずまりー

Re: moonrainbow さん

日本は民主国家にも法治国家にもなりきれておらず、唯一誇れるとすれば平和憲法ぐらいだというのに、安倍政権になってから、moonrainbowさんがおっしゃるような様々なことが、ことごとく変えられようとしています。
まるで絶対君主のように振る舞っています。
憲法改正に反対、ましてや解釈の変更なんてとんでもないと思っている知識人の方が絶対に多いと思いますが、マスゴミは、まずは解釈の変更に賛成な人に意見を言わせ、後から付け足しのように反対派の意見ですから、雰囲気に流されやすい人は、すっかり洗脳されてしまうでしょうね。
安倍さんには、早いこと退陣していただくのがこの国のためです。

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T_Ohtaguro

日本国憲法 と 刑法

日本国憲法 第九条1項
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

○2
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
___

刑法 第二百二十三条1項
生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、三年以下の懲役に処する。

2項
親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者も、前項と同様とする。

刑法 第二百八条の三
二人以上の者が他人の生命、身体又は財産に対し共同して害を加える目的で集合した場合において、凶器を準備して又はその準備があることを知って集合した者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
___

日本国憲法 第九条1項の規定は、「強要」を違憲とするもの。
日本国憲法 第九条2項の規定は、「害を加える旨を告知して脅迫し、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害」する目的で、「生命、身体、自由、名誉又は財産」に対し害を加える「凶器を準備」することを違憲とするもの。
___

刑法 第三十六条1項
急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。

2項
防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
___

刑法と比較しても、日本国憲法 第九条の規定は特殊なものではないから、これを改める必要はない。

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T_Ohtaguro

日本国憲法 第九条 と 第十三条

衡平の原理に反しない正当防衛は違法性〔違憲性〕を阻却する。

過剰防衛については、過剰な部分は衡平の原理に反するから、違法性〔違憲性〕は阻却されない。

第九条の解釈の問題は、正当防衛か過剰防衛かの問題であって、自衛権につき、個別的か集団的かの問題ではない。

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ろーずまりー

Re: T_Ohtaguro 様

仮に憲法第9条を改正(改悪)したとしたら、他の刑法の条文との兼ね合いで、矛盾が生じるということですね。
それと、「第九条の解釈の問題は、正当防衛か過剰防衛かの問題であって、自衛権につき、個別的か集団的かの問題ではない。」ということは、政府がしようとしている解釈の変更による集団的自衛権の行使は、拡大解釈などではなく、問題の本質的な部分でのすり替え・はき違いということになりますね。

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