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アメリカの属国である限り 領土問題は解決しないと思いますよ

12/18
前回は、厚木基地騒音訴訟の最高裁判決は、「統一指揮権密約」に沿った自衛隊の海外派遣にリンクしているということをお伝えしましたが、もう少し掘り下げて考えてみるとチグハグな法律体系が浮かび上がってきます。

ますは、前回のおさらいです。
自衛隊の海外派遣とリンクする厚木基地騒音訴訟の最高裁判決

自衛隊の位置づけについては、昭和62(オ)58〔平成5年2月25日 判決〕で次のように示しています。
「防衛庁長官は、自衛隊に課せられた我が国の防衛等の任務の遂行のため自衛隊機の運航を統括し、その航行の安全及び航行に起因する障害の防止を図るため必要な規制を行う権限を有するものとされているのであって、自衛隊機の運航は、このような防衛庁長官の権限の下において行われるものである。」
これに「統一指揮権密約」を加えると、その力関係は次のようになります。


米軍(米国)>防衛大臣(日本政府)>自衛隊

さらに、昭和34(あ)710(昭和34年12月16日 判決)、所謂、砂川判決では、自衛隊の戦力について、「同条項(憲法9条2項)がその保持を禁止した戦力とは、わが国がその主体となつてこれに指揮権、管理権を行使し得る戦力をいうものであり、結局わが国自体の戦力を指し」と示しています。

これらの関係から、「日本は、アメリカの属国である」というのが前回の結論でしたが、前述の関係を別の観点から見てみると、憲法との兼ね合いで、おかしなことになっていることがわかります。

砂川判決に従えば、「統一指揮権密約」によってアメリカの指揮の下に活動する戦力(自衛隊)は、わが国(日本)自体の戦力ではないということになります。
であるならば、自衛隊が海外で戦闘行為を行ったとしても、憲法が保持を禁止した戦力には該当せず、合憲ということになります。


ところが、憲法9条に関しての自衛隊の違憲性を論じる前に、忘れてはならない大前提があります。それが、憲法で最も重要な条文です。
数年前、安倍首相が国会で、「日本国憲法で一番大切な条文は何ですか?」と質問され、答えられなかったのは有名なエピソードですが、憲法の存在意義を表現しているともいえる最も重要な条文は、憲法13条です。

 詳しく知りたい方は、小室直樹氏の「日本国憲法の問題点」第一章「失われた日本国憲法の精神」をお奨めします。

第13条  すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

自衛隊員も日本国民であるわけですから、憲法13条が規定する権利については、当然、保障されなければなりません。それにもかかわらず、日本政府が憲法9条の解釈を変更して、米軍の指揮下で生命の危険が脅かされる戦闘行為に自衛隊を差し出すことは、安倍政権が憲法13条を軽視し、重大な憲法違反を重複して行っていることになります。
とは言いましても、前述の上下関係で、米軍が日本政府の上位に位置している限り、憲法はまったく機能しないということになります。
密約が公になって密約ではなくなっている現在においては、この点について、政府は納得のいく説明を国民にする義務があります。


さて、現実的には、「統一指揮権密約」があり、日本はアメリカの属国という位置づけであるとしても、第2次安部政権になる前は、海外での戦闘行為を拒否することで憲法9条の理念が堅持され、ある程度は主権国家として機能していたのではないかと考えられます。ところが、憲法9条の解釈を変更して自衛隊をアメリカ軍の指揮下に差し出すことができるようにしたということは、日本の主権を排除し、属国化に舵を切ったということになります。

今月15,16日、プーチン大統領の訪日で、北方領土返還に期待がもたれていましたが、やはり予想通りの結果でした。
国家としての主権を放棄し、アメリカの属国化を露見させている安倍首相と交渉しても島が戻ってくるはずがありません。
日本政府が日本に駐留する米軍をコントロールできない事態では、仮に島を返還したところで、そこに米軍基地が作られるのが落ちです。安倍首相と交渉しても無駄だということになります。

北方領土を返還してもらいたいのなら、まずはアメリカの属国を解消し、真の独立を果たすことが先です。根本的問題を解決せずに小手先だけで解決しようとしても無意味です。
経済、外交、国内問題で・・・、何をやっても上手くいかないが、国民の大半が反対する法律だけが次々とスピーディーに成立していく異常事態。それにもかかわらず、既存のマスコミの支持率だけが高いまま維持されている気持ち悪さ。何かで成果をあげたかった安倍政権が、思いつきで北方領土問題を利用しよとしたのではないかと思われ、ほとんど進展がなかったのも当然の結果といえます。


    

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>安倍首相と交渉しても無駄だ
ロシアの立場に立てば、
今回の交渉の目的は、
経済協力により経済制裁の結果を相殺することであると考えられます。

日本の立場を考慮して制裁解除は求めないが、
経済制裁の結果について経済協力により穴埋めするならば、
水に流して平和条約締結交渉を行う旨。
Re: T_Ohtaguro 様
>経済協力により経済制裁の結果を相殺することであると考えられます。

なるほど、そういうことですね。
確かに、プーチン大統領が危険を冒して日本に来た目的は経済協力のようですね。
北方領土は永遠に戻らないけれど、平和条約締結で終わらせるということなのでしょうかね。
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調書(決定)は虚偽公文書。
ホーム > 基地 > 普天間問題 > 知事公室辺野古新基地建設問題対策課
上告棄却決定調書・一部上告受理決定調書等(PDF:332KB)
http://www.pref.okinawa.lg.jp/site/chijiko/henoko/documents/juri.pdf
平成28年(行ツ)第329号〔平成28年12月12日 決定〕

民事事件について最高裁判所に上告することが許されるのは民訴法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ,本件上告の理由は,明かに上記各項に規定する事由に該当しない
___

民事訴訟法 第三編 第二章 第三百十二条1項
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H08/H08HO109.html#1003000000002000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000
上告は、判決に憲法の解釈の誤りがあることその他憲法の違反があることを理由とするときに、することができる。 
___

福岡高等裁判所那覇支部民事部ⅡB 平成28年(行サ)第2号 上告理由書
http://www.pref.okinawa.lg.jp/site/chijiko/henoko/documents/joukokuriyuu.pdf
第1
原判決には憲法の解釈を誤った違法があること。
原判決は、辺野古新基地建設に伴う自治権の制限は日米安全保障条約及び日米地位協定に基づくものであり、自治権侵害ともならないから、具体的な根拠となる法律がなくとも憲法41 条、92 条に違反せず、かつ、自治権侵害にもならない以上憲法92 条の地方自治の本旨にも反せず同条に違反しない等とする。
しかしながら、以下に述べるとおり、具体的な根拠法がなく条約のみによって辺野古新基地建設を行うことは憲法41 条及び92 条の解釈として誤っており、また辺野古新基地建設は何ら自治権侵害をもたらさないので憲法92 条にも違反しないとする点も同条の解釈を誤ったものである。
___

報道しない不作為により国の機関の犯罪行為に荷担するマスコミ。

民事訴訟法 第三編 第二章 第三百十八条4項の規定により、同条1項に掲げる「上告をすべき裁判所が最高裁判所である場合」に、「原判決に最高裁判所の判例(これがない場合にあっては、大審院又は上告裁判所若しくは控訴裁判所である高等裁判所の判例)と相反する判断がある事件その他の法令の解釈に関する重要な事項を含むものと認められる事件」について、「申立て」により、最高裁判所が「決定」し、「上告があったもの」とみなした上告についての裁判のみ報道し、「当事者〔上告人〕の主張」に基いて「処分〔原裁判〕」が「憲法に適合する〔合憲有効〕かしない〔違憲無効〕か」が主文に影響を及ぼす重要な事項に該当する民事訴訟法 第三編 第二章 第三百十二条1項に掲げる「憲法の違反があること」を理由とする上告についての裁判に関する報道をしない。
Re: T_Ohtaguro 様
最高裁で弁論が開かれなければ、上告理由書は相手方に送達されることがないので、二審判決のデタラメを指摘したところで、裁判所内部に留まり外部に知られることはありませんし、「最高裁が」上告理由書に対しどのような判断をしたかは、通常は知られることはありません。
沖縄県が、上告理由書を公開していたので、「最高裁」の結論づけの矛盾に気がつくことができたわけで、これについては沖縄県民をはじめとする国民が知らされなければならないことです。
そういう意味では、権力を監視するはずのマスコミがまったく機能していないということになります。
「最高裁」とカッコにしたのは、最高裁で受理されないケースのほとんどは、高裁で判断されていると考えられるからです。
ブログ本文でも紹介させていただきたいと思います。
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ろーずまりー

Author:ろーずまりー
趣味にスポーツにと、平凡な主婦の生活を送っていましたが、夫の長時間労働を労働基準監督署に相談したことをきっかけに、その生活は一転。行政の理不尽な対応に、自ら国家賠償訴訟をすることに。
理系の出身ですが、知的好奇心に駆られた私は、法律関係の勉強に、けっこうはまってしまいました。
中立性に欠ける国家賠償訴訟の実情を、より多くのみなさんに知っていただきたいと思い、ブログを開設いたしました。

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