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上告の際の訴訟費用って 公平さに欠けていますね!

03/02
訴訟費用が裁判所の対応に対する対価として妥当かどうか、特に、上告不受理や却下になったケースで、訴訟費用が返還されないのは、おかしいのではないかということを、前回の記事でお伝えしました。

今回は、このことに関して、もうちょっと掘り下げて考えてみたいと思います。

読売新聞社会部著 『ドキュメント裁判官』によれば、上告される膨大な事件と格闘する最高裁判事を支えるのが32人の最高裁調査官(民事、刑事、行政の各分野に10年以上の経験を持つ裁判官)なのだそうです。調査官は、割り振られた事件の一、二審判決や上告趣意書、訴訟記録に目を通し、判事が参考にする報告書を作成するそうです。
報告書の表紙には、「○」や「△」のどの印がつけられ、○は高裁判決や決定を破棄・変更すべき事件や、判例集に掲載されるような重要事件、△は結論が上告棄却でも、小法廷で評議にかけるべき事件、評議する論点もない事件には、回覧で済ませる「持ち回り審議」の印をつけるそうです。


最高裁判所の調書(決定)には、小法廷の5人の裁判官の氏名が記載されていましたし、上告の際に同一の書面を8通提出することや、上記のことから推測しますと、各小法廷に割り当てられたすべての事件は、必ず5人の裁判官によって目を通されるものと受け取れます。

そこで、いったい、一人の裁判官がひとつの事件にどれだけ時間を割くことができるのか計算してみました。
最高裁の判事の業務の詳細については知りませんので、あくまでも一般的な勤務時間からの予測ではありますが・・・・・


最高裁に上告されてくる民事事件は年間約三千件、刑事事件は約二千件、前年から繰り越される事件も民事刑事合わせて約二千件だそうです(読売新聞社会部著 『ドキュメント裁判官』2004年3版参照)。
これらを、3つの小法廷に分割し、判事の業務のうち1日6時間を、月に22日間、上告された事件に当てるものとして計算してみますと、
各小法廷に割り当てられる事件数は、(3000+2000+2000)÷3=2333件/年・小法廷
判事のおおよその年間業務時間を事件数で割ってみますと、
6時間×22日×12か月÷2333件=0,67時間/件≒40分/件
となり、かなり大雑把な計算ではありますが、判事がひとつの事件に当てることができる時間は、平均約40分と推測されます。

あくまでも平均ですので、十分に時間をかけ評議する必要のある事件がある一方で、時間をかけられない事件(つまり、上告不受理や却下になる事件であると思われますが)も当然出てくるはずです。
ということは、最高裁での判断に費やされた時間が、5人の裁判官がかかわった時間すべてを合計しても、わずか数分か数十分というケースも出てくるはずです。

訴額が大きく訴訟費用が高額な事件であっても、事件としては比較的単純なケースで、わずか数分の判断で上告不受理や却下になるケースがある一方で、、訴額が小さく訴訟費用が少額でも、事件としては複雑で時間をかけて十分評議が行われるケースもあるのではないでしょうか。
そうしますと、単純に考えれば、上告不受理や却下になった事件の余分な訴訟費用で、それ以外の事件の経費を補っているということになり、訴訟費用の公平さの観点からは、著しく問題があると思うのです。


ところで、一人の裁判官がひとつの事件に費やせる時間が平均約40分というのが適切であるかどうかの判断は、そのような状況であっても、当事者にとって、訴訟として価値のあるものであるかどうか、つまり、下された判決や決定が厳正・中立であるかどうかということに尽きると思うのです。
ですから、一件あたり、わずか40分であっても、下された判決や決定に合理性や客観性、普遍性があり、問題がないのであれば、それは適切であるということになるのです。


私のケースはどうかといいますと、二審の判決理由がデタラメでしたので、上告受理申立理由書の中でかなりのスペースを割いて訂正するよう主張したわけですが、精読してもらえなかったのかどうかはわかりませんが、上告不受理とされてしまいました。
ですから、現行の三審制の裁判のシステムや最高裁の対応に問題があるのではないかと考えています。


 すなわち、高額な訴訟費用や多くの時間を費やして上告したとしても、ごく一部の限られた者しか、それに見合うだけの恩恵を享受できない現行の裁判制度は、極めておかしいのです。

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Comment
計算
計算すると面白いことが見えてきますね。
内部でこうした統計を取って仕事の分配を考えていないんでしょうね。
ひょっとしたら幾つかはやっつけ仕事でやっている可能性もありますね。
Re: 計算
年々、訴訟の件数が増加しているにもかかわらず、裁判官の人数が増加しないこと自体不思議です。
程度に差はあるとしても、地裁や高裁でもやっつけ仕事やっている可能性はけっこうあると思いますが・・・・
何といいましても、最高裁の場合は、制度的にもやっつけ仕事をしやすい条件や環境が整っていますね。

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ろーずまりー

Author:ろーずまりー
趣味にスポーツにと、平凡な主婦の生活を送っていましたが、夫の長時間労働を労働基準監督署に相談したことをきっかけに、その生活は一転。行政の理不尽な対応に、自ら国家賠償訴訟をすることに。
理系の出身ですが、知的好奇心に駆られた私は、法律関係の勉強に、けっこうはまってしまいました。
中立性に欠ける国家賠償訴訟の実情を、より多くのみなさんに知っていただきたいと思い、ブログを開設いたしました。

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