政治と司法

国家の中枢に脈々と潜んでいた前近代的な体質

前回は予約投稿だったので紹介できず、少し前の新聞記事になってしまいますが、6月19日付の中国新聞に掲載されたノンフィクション作家の保阪正康氏の記事を紹介します。
安倍政権のもとで次から次へと問題が発覚している森友・加計問題、自衛隊の日報問題、さらには、それらと共通するアメリカンフットボール部の問題など、メディアを賑わしている現代社会の歪みの構図を的確に分析しています。
簡単にまとめて紹介します。


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首相元秘書官が獣医学部新設を巡って愛媛県や今治市の職員と会った・会わないの問題、自衛隊中堅幹部が、参議院議員に「おまえは国民の敵」呼ばわりした・しないの問題、安倍首相が加計孝太郎理事長に「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」と言った、言わないの問題。さらには森友学園との交渉記録を廃棄したとされる件、イラク日報が隠蔽されていた件、日大アメリカンフットボール部を巡っては、監督・コーチの指示を「(解釈の)乖離」で乗り切ろうとしている件。

これらの事象を見ていると、この社会は虚言、ごまかし、言い逃れ、果ては責任転嫁が当然との感がする。
そして、この構図は二つの特徴を持っている。
一つは、責任は「より下位の者に押しつけられる」。もう一つは「言った」「言わない」に持ち込み、うやむやにしてしまおうとの計算である。


この二つの特徴を最もよく重ね合わせることができるのは、太平洋戦争後に連合国によって裁かれた日本人将校、下士官、兵士のBC級戦犯裁判である。
日本軍将兵の非人道的行為は、米国、英国、オランダ、フランス、ソ連、中国などの各国の法廷で裁かれた。実際に手を染めた兵士は、上官の命令によって捕虜を処刑している。しかし、裁判で上官は「殺害しろ」とは言っていない、「始末しろ」とは言ったけどと、と強弁し、兵士たちが死刑判決を受けたケースも少なくない。
BC級戦犯裁判の残された記録(意図的に焼却されたものも多い)は、末端の兵士に責任が押しつけられていくケースが多いと語っている。この構図は、「言った」「言わない」や「会った」「会わない」の社会事象と全く同じなのである。
日大アメフト部の監督とコーチが記者会見で語った弁明と孤立する学生、柳瀬元首相秘書官や佐川元理財局長の国会での答弁などは、まさにBC級戦犯裁判そのものだとの感がしてならない。責任を押しつけられる末端の官僚が資料の改ざん、隠ぺいを行い、あるいは自死を選ぶ悲劇は、近代日本の歪みの構図と思えてならない。


今、私たちは歴史が繰り返されているとの緊張感を持たなければならない。「歴史の教訓」が生かされていないことへの怒りと、私たち一人一人の運命が、こんな構図の中で操られていくことを透視する力を持たなければならないはずだ。時代はまさに正念場なのである。
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責任は「より下位の者に押しつけられる」、「言った」「言わない」に持ち込み、うやむやにしてしまおうとの計算、これこそが、安倍政権の下で起こっている様々な問題に対する政権の対処の仕方であり、日大アメフト部にも共通する対処の仕方なのです。
十分な証拠が出そろっているにもかかわらず、悪あがきをして姑息な手段で事態を乗り切れると考えること自体が稚拙で、このようなことを平然と行っている人たちの脳細胞の働きには疑問を持たざるを得ません。
保阪氏は、これらの特徴と重ね合わせることができるのは太平洋戦争後の日本人のBC級戦犯裁判であり、歴史は繰り返されると結論付けているのですが、この点だけが疑問に思います。


森友・加計問題、イラク日報問題、裁量労働制を巡るデータ捏造問題・・・、安倍政権下で起こっている様々な問題に共通するのは、公文書の改ざん、隠ぺい、廃棄、ねつ造等です。
これらの不正行為は、安倍政権の下で最近になってから始められた前代未聞の事態であるかのように報道されていますが、当ブログの最近の2つの記事でお伝えしているように、不正裁判や検察による事件の握りつぶしに関しては、公文書の改ざん、偽造、隠ぺい、廃棄、ねつ造等かなり以前から、日常的に行われたと考えられます。特に行政が関与する事件で、そのような傾向が顕著に見られ、事件を処理する立場の裁判所や検察のみならず、事件の当事者ともいえる厚生労働省などの行政機関も公文書の改ざん、隠ぺい、廃棄、ねつ造等に直接的に関与している実態があります。

不正裁判≒不正な公文書
虚偽公文書作成事件を虚偽公文書で握りつぶす検察
これが捏造された書証です!(捏造された証拠①)
告訴状 ~裁判官を刑事告訴し、立件されました。~
厚生労働省・法務局・検察の被疑者(≧犯罪者)たち

戦後の教育を受けた私たちは、日本が立憲主義に基づいた民主国家であること、法治国家であることを当然のことにように教え込まれ、それを信じてきましたが、国家の根幹ともいえる司法において不正が行われている事実を知った私は、その時点で三権分立など機能していない仮面をかぶった民主国家であることに気が付きました。
ですから、責任を下位の者に押しつける体質、裁判でいえば、国は絶対的に正しく、国民に責任があるかのような判決、うやむやにして誤魔化す手口、それらの実行するためには、公文書の改ざん、隠ぺい、廃棄、ねつ造もいとわない、そのような憲法の縛りも効かない前近代的な体質は、今に始まったことでも歴史的に繰り返されることでもなく、国家の中枢にこそ脈々と潜んでいたという実態を、多くの人に気が付いてほしいと願っています。

日本ではほとんど報道されていませんが、安倍政権のあまりに酷いやり方に、様々なところで綻びが生じ、海外の国々の方が先に、その実態に気が付いているようです。


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14コメント

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カノッチ

安倍政権は国の長として倫理的にやってはならない禁忌、権力者とその近隣者に対する不逮捕に手を付けてしまった。権力者とその取り巻きは犯罪を犯しても処罰されないのでは国は大きく乱れる。凄まじいモラルの低下が起こります。未来に禍根を残す異常事態と言わざるを得ません。早く倒閣しなくては。のほほんとしている国民が多くてますます心配になります。

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ろーずまりー

Re: カノッチ様

まったく、おっしゃる通りです。
何をしてもおとがめなしにしてもらえると分かってしていれば、やりたい放題、無法地帯と化してしまします。
すでに、そのようになっています。政治や税金の私物化で被害を被るのは国民です。
売国奴を一刻も早く何とかしたいですね。

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